コグ船とは

ハンザ同盟の船をハンザコグといいます。コグには「歯車の歯」という意味があります。

(ハンザ同盟とは、北ドイツの都市が結んだ中世の北欧商業圏を支配した経済的、政治的な自治同盟。12・13世紀頃生まれ、14世紀後半が最盛期で100以上の都市が参加。15世紀以降に衰微。中心都市はリューベック、ハンブルク、ブレーメン、ロストックなど。(国語大辞典(新装版)小学館 ))

この船の共通点としては次の点があげられます。

  • ローマの商船のようにずんぐり型であり、吃水も深い。
  • 北欧の船-クリンカービルト(鎧張り)で造ってある。
  • マストはたいてい1本で横帆を備えている。
  • 直線に近い船首を持つものが多い。

最初の2点の特徴について、これらの特徴を有する事は確かなのですが、調べていて良く分からない点がありました。
「シーパワーの世界史」青木栄一著(出版共同社)では、コグはローマ商船が、その後、北方で独自に発達していったように説明され、「帆船模型」草野和郎(海文堂)ではバイキング船に端を発していたように説明されています。後者の説明の仕方の方が多いように思います。

それから特に重要なこととして、コグ船の中には、船の側面に取り付けられていた舵を、西洋で初めて現在の船のように船尾の中央部に設けたものがあるという点があります。それ以前の船では、舵は船体の側面-右舷側に取り付けられていたのです。(右舷をスターボード・サイトと呼びますが、舷のあったことからSteering Board sideと呼ばれていたのがなまったと言われています。左舷は接岸することからポートサイドとよび、これらは帆船模型の設計図の中でも略号としてPとかSとかの記号であらわされることがあります。) 

また、ガレー船が使用できないような海域での戦闘には、この手の船に、船首や特に船尾に矢を射るための仮設の船楼を設け、用いられています。
(この船楼を、平時も商船として用いるときにも自衛のために残していることがあったようです。)

有名な船

ハンザコグ

発掘されたコグがドイツのブレーメルハーフェンの海事博物館に保存展示されています。